前回に引き続き、股関節・鼠径部の痛み(グロインペイン:groin pain)に関してお伝えしていきます。
前回の冒頭でもお伝えしましたが、これまでお世話になってきたJIN整形外科スポーツクリニック(埼玉県さいたま市)の仁賀定雄先生やリハビリスタッフ、畑中仁堂先生(埼玉県川口市:じんどう整骨院アスリート)をはじめとした先生方から学ばせていただいたことや先生方の論文・著書等を参考にお伝えさせていただきます。
題名にある、groin painの定義についてですが、 近年の診断技術の向上やMRI画像精度の向上、数々の研究によって、今まではわからなかった器質的疾患が分かるようになり、その定義も以下のように修正が加えられています。
以前までの定義:
「器質的疾患が認められない鼠径部痛を機能不全が原因で痛みを引き起こす症候群(鼠径部痛症候群=groin pain syndrome:GPS)」
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修正後の定義:
「何らかの理由で生じた全身的機能不全が鼠径周辺部の器質的疾患発生に関与し、運動時に鼠径周辺部にさまざまな痛みを起こす症候群」
*臨床スポーツ医学 Vol.35, No.1(2018-1) 48項-
groin painに限らず他のケガもそうですが、全身の機能不全と器質的疾患とは密接に関連しており、評価・治療・予防を行っていくうえではその関連性を考えながら進めていく必要があります。
次回は、groin pain の評価を行っていく中で気をつけていることをお伝えします。
たけスポーツ鍼灸マッサージ院
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