スポーツ選手にみられる股関節・鼠径部周辺の痛み(グロインペイン)は、痛みが長く続いたり、一旦練習を休んで痛みが改善しても練習再開してしばらくするとまた痛みが出てきたりするなど、パフォーマンスへの影響も少なくありません。
前職場であるJIN整形外科スポーツクリニック(埼玉県さいたま市)では、股関節・鼠径部の痛みに悩む選手が、年代・種目・プロアマを問わず多く来院し、自分自身もリハビリを担当させていただく機会がありました。
これまでお世話になってきたJIN整形外科スポーツクリニックの仁賀定雄先生やリハビリスタッフ、畑中仁堂先生(埼玉県川口市:じんどう整骨院アスリート)をはじめとした先生方から学ばせていただいたことや先生方の論文・著書等を参考に、股関節・鼠径部周辺の痛みに関して、これから数回に分けてお伝えできればと思います。
股関節周辺の痛みは、サッカーなどのキック動作を伴う種目に多くみられると思いますが、サッカーだけでなく、野球や陸上・ラグビー・ラクロスなど様々な競技の選手にも見られ、長く痛みに悩んでいる人がいます。
サポートしていた高校の野球部や勤務していた整形外科・接骨院では、野球選手であっても、「体重移動する際に軸脚の股関節が痛い」「ステップ脚に乗り込むときにステップ脚側の股関節が痛い」「走るときに股関節が痛くて全力疾走できない」など、股関節・鼠径部周辺の痛みに悩む選手も多くいました。
サッカー選手であれば、股関節の痛みは、ボールを蹴れないなどプレーに直結するため、特に自分自身でも気をつけてセルフケアをしているかと思います。
野球は投げる動作が主体となり(他に打つ、捕る、走るなどもありますが)、肩肘の痛みは投げる動作に直結するため、肩回りなどに関しては普段から自分自身でも気をつけてケアをしていることでしょう。
実際に話を聞いていると、「肩回りなどは自分でもほぐしたりストレッチをしたり、時々治療してもらったりしているが、肩以外(股関節周り・お尻周り・背中など)は普段あまりケアしてないです」という選手が多々いました。股関節の痛みを訴えている場合、そのような選手が多かった印象があります。
野球選手に対しては、肩や肘の治療に特化して野球専門とした治療院等は良く見かけますが、野球選手に対する『股関節の痛みに』というところは少ない印象があります。
自分自身が野球をしていたこともあり、また、前職の整形外科では股関節痛に悩む多くの方のリハビリをしていたこともあり、そんな股関節・鼠径部の痛みに悩む熊本の野球選手にも、これまでの経験を還元できればと思っています。
次回以降で、股関節・鼠径周辺部痛(グロインペイン)の定義や評価、治療・予防などについてお伝えしていきます。
野球だけでなく、サッカー・ラグビー・陸上など様々な競技の中で、股関節・鼠径部の痛みによって、なかなか復帰ができない・パフォーマンスが上げられないなどの悩みを抱えている方、ぜひ一度ご相談ください。
もちろん、スポーツをしていない一般の方にも対応しております。
たけスポーツ鍼灸マッサージ院
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